九州に旅行に行くなら!おすすめの温泉地5選

九州にある源泉の数は、全国の温泉の約35%を占めるとも言われています。温泉が好きな日本人にとっては、最高の環境ですよね。ここでは、さまざまな温泉を楽しめる九州で、特に人気の高い温泉地を厳選して5つご紹介します。

日頃の疲れを癒しに、のんびりと九州旅行はいかがでしょうか。次の旅行先の候補として、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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日本一の源泉数を誇る「別府温泉」

「おんせん県おおいた」の愛称でも知られる大分県には、いろいろな種類の温泉が湧き出ており国内外からたくさんの観光客が毎年訪れます。そんな大分県を代表する温泉地のひとつが、日本一の源泉数と湧出量を誇る「別府温泉」です。

あちらこちらから湯煙が立ち昇る光景や辺りを漂う硫黄の香りに、別府温泉ならではの趣を感じることでしょう。単純泉、食塩泉、重曹泉などさまざまな温泉を楽しめることも別府温泉の魅力のひとつで、泉質によって効能がそれぞれ異なります。

別府市内には数百もの温泉があり、別府・明礬(みょうばん)・鉄輪(かんなわ)・柴石(しばせき)・他4箇所を合わせた8つの温泉地を総称して「別府八湯」と呼びます。温泉宿に宿泊してのんびりと温泉を満喫することはもちろん、日帰り入浴ができる温泉も多いので短時間の滞在でも十分に楽しめるでしょう。

町内会が経営している共同温泉もあり、数百円程度と格安料金で地元住民に限らず観光客でも利用できます。別府で食事をする際は、温泉の蒸気で野菜・肉・魚などを蒸してシンプルにいただく「地獄蒸し料理」はいかがでしょうか。

地獄蒸しは江戸時代から伝わる伝統的な調理法で、素材そのものの素朴で優しい味わいが特徴です。また、観光するのであれば「地獄めぐり」がおすすめです。国の名勝に指定されたものもあり、温泉の噴気や熱湯が勢いよく噴出する様子や、独特の色彩と雰囲気は子供から大人まで楽しめますよ。

四季折々の風景が美しい「由布院温泉」

同じく大分県から、リピーターが多いことからもその人気の高さが伺える「由布院温泉」です。大分県のほぼ中央に位置する由布院温泉は、由布岳の美しい景色を望める自然豊かな温泉地で、特に女性に人気があります。源泉数・湧出量ともに全国2位という豊富な湯量を誇り、四季折々の自然を堪能しながら温泉に入れる絶景のロケーションが魅力のひとつでしょう。

由布院温泉には高級旅館が多いイメージがありますが、比較的リーズナブルな価格で宿泊できるこじんまりした可愛らしいペンションなども点在しています。それら宿泊施設の多くは街中から少し離れた丘の上や林の中などにあるため、由布院温泉には高層階の旅館やホテルがなく田園的な風景が保たれています。

日帰り入浴のできるホテルや旅館もありますが、由布院温泉の魅力を満喫するためにはぜひとも一泊はして欲しいところです。由布院温泉の人気の理由は、お洒落なカフェやお店、美術館など観光スポットが多いところにもあります。

メインストリートの「湯の坪街道」には土産屋や雑貨店、飲食店が約1キロに渡って立ち並んでおり、ウインドーショッピングに最適です。土産物を探したり、食べ歩きをしたり、ゆっくりと散策するなら3~4時間くらいでしょうか。

そして、湯の坪街道をぬけると「金鱗湖」が見えてきます。寒い季節の早朝に湖面から霧が立ち昇る幻想的な景色は、撮影スポットとしても人気です。金鱗湖の周辺にはカフェやレストランもあり、湖を眺めながら食事を楽しむこともできます。

アート好きの方なら美術館めぐりもおすすめです。

美肌の湯で知られる「嬉野温泉」

佐賀県にある「嬉野温泉」は、日本三大美肌の湯と称されるほど泉質の良さに定評があります。その歴史は非常に古く、713年の『肥前風土記』には嬉野温泉の効能について記されているとのことです。そして、江戸時代には長崎街道の宿場町としても栄え、歴史上の著名人らも疲れを癒しに訪れていたようですよ。

嬉野温泉の泉質は、ナトリウムを多く含む弱アルカリ性の重曹泉で、無色透明でなめらかな湯が特徴です。浸かるだけでツルツルの美肌になれると言われており、これは温泉に含まれるナトリウムの働きによるもので、角質化した皮膚をなめらかにしてくれるのです。

そんな温泉水で豆腐を煮込んだ「温泉湯豆腐」が嬉野温泉の名物でもあり、豆腐のとろけるような食感がたまりません。絶品の温泉湯豆腐が味わえる有名店の前には、食事時には行列ができるほどの盛況ぶりです。食事をとる余裕のない人や、お土産に温泉湯豆腐を持ち帰りたいという人に向けて、自宅で手軽に温泉湯豆腐を楽しめる湯豆腐セットも売られています。

嬉野温泉の温泉水と豆腐がセットになっており、これにお好みの具材を加えて煮込むだけで完成です。嬉野温泉には無料で自由に入れる公共の足湯や蒸し湯もありますので、街の散策がてら途中で立ち寄るのもよいでしょう。

都会の喧騒から離れ、静かでゆったりとした時間の流れる嬉野では、地元民が足湯に浸かりながら語らい合う姿もしばしば目にします。

南国ムードがただよう「指宿温泉」

ユニークな温泉体験をお望みでしたら、鹿児島県にある「指宿温泉」をおすすめします。海岸沿いに植えられたヤシの木など南国の雰囲気も漂っている指宿温泉では、名物の「砂むし温泉」に挑戦してみましょう。砂むし温泉(砂風呂)とは、温泉で温められた砂の中に体を埋めて蒸す入浴法で、デトックス効果や美肌効果が期待できます。

泉質はナトリウム塩化物泉で、神経痛や筋肉痛、更年期障害などにも効果があると言われています。ずっしりとした砂の重みを感じながらじんわりと汗がふき出してくる、サウナとは違うなんとも不思議な感覚は、思い出に色濃く残ることでしょう。

砂風呂から出て砂をよく落としてから、もちろん温泉も楽しめますよ。指宿温泉のご当地グルメといえば「温たまらん丼」はいかがでしょうか。砂むし温泉の源泉で作る温泉卵(おんたま)と美味しくてたまらないという言葉をかけて命名されたそうです。

各店により具材は異なりますが、肉・海鮮・野菜などの上にこだわりの温泉卵がトッピングされています。指宿産の黒豚をメインに旬の野菜を加えた「温たまらん豚」という新メニューも登場しているとのこと。いくつかの店を訪れて、食べ比べしてみるのも面白いかもしれませんね。

入湯手形で湯めぐり「黒川温泉」

熊本県の北東部、阿蘇山とくじゅう連山の間に「黒川温泉」はあり、川沿いに旅館が立ち並ぶ温泉街エリアと街中から離れた里山に一軒宿が点在する奥黒川エリアに分けられます。「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン(2009年版)」で二つ星を獲得した名湯で、単純泉や硫黄泉、硫酸塩泉などさまざまな泉質の温泉が楽しめるのが魅力のひとつでしょう。

そんな黒川温泉では、露天風呂めぐりが人気です。「入湯手形」を購入することで、通常よりも安い料金で3つまで好きな温泉に入ることができます。地元で伐採された杉から作られる「入湯手形」は、持ち帰ることも可能であり旅の記念として購入していく人も多いそうです。

また、すべての旅館で共通の雪駄と傘を使用しており、これは宿泊者が他の旅館に湯めぐりに行った際に困らないようにと配慮してのことだそうで、そんな細やかな心遣いもうれしいですよね。湯上りには「いご坂」をぶらぶらと歩いてみましょう。

スイーツ店やカフェ、土産物店が立ち並び、買い物しながら食べ歩きも楽しめるんです。温泉の湧水と麦芽で醸造した地ビールやサイダーなんかも味わうことができますよ。

参考資料...博多ビジネスホテル|【公式】博多 東急REIホテル|JR博多駅博多口から徒歩3分